こんにちは、みのやま(@DrMinoyama)です。
今回の記事では
カルテ記載の効率を上げる辞書登録のポイント
を紹介します。
カルテ記載はどの患者さんでも使うような定型文がたくさんあります。すべて丁寧にタイピングしても良いですが、辞書登録すると驚くほど業務が効率化されます。
この記事では、「辞書登録する際のポイント」と「実際に私が使っている10例」を紹介したいと思います。
- 辞書登録のポイント3選
- 辞書登録の例、10選
- 「そーぷ@」⇒「【S】【O】【A】【P】」
- 「ばいたる@」⇒「BT:、HR:、RR:、BP:/、SpO2:(RA)」
- 「q12h@」⇒「12時間ごとに投与」
- 「いらい@」⇒「平素よりお世話になっております。紹介いたします患者様は、」
- 「じゅんないちーむ@」⇒「循環器内科 石井、太田、村上、中村、滝口、研修医 みのやま 拝」
- 「ばいしすてむ@」⇒「【意識】【呼吸】【循環】【腎・電解質】【消化管】【内分泌】【血液】【感染】【予防】【デバイス】」
- 「ほんあさ@」⇒「本日朝分は病棟に上がり次第内服可」
- 「きゅうへんじ@」⇒「心マ:、挿管:、DC:、透析:、昇圧剤:、輸血:(2025// Dr. IC記事参照)」
- 「はいよう@」⇒「入院中の廃用予防のためにリハビリのご介入をよろしくお願いいたします。」
- 「める@」⇒「(自分のMailアドレス)」
辞書登録のポイント3選
①全角で登録すること
②普段使わない記号を最後につけること
全角で登録しないと意味がない
なぜかというと、半角で文字を入力しても変換されないからです!いくらSpeceキーを押しても変換してくれません。
またカルテ記載は基本的に全角で入力することが多いはずなので、半角と切り替える手間を省く意味でも全角で登録することをおすすめします。
普段入力しない記号を末尾につける
普段使わない記号を末尾につけることで誤変換を防止できます。
例えば
「バイタル」⇒「BT:、HR:、RR:、BP:/、SpO2:(RA)」
と辞書登録した場合を考えてみましょう。
特にバイタルの数字を書くつもりはなく、
「バイタルの変動が見られたら抗菌薬のEscalationを検討」
と書いたとします。
ところが変なところで辞書登録の変換が機能してしまい、
「BT:、HR:、RR:、BP:/、SpO2:(RA)の変動が見られたら抗菌薬のEscalationを検討」
と入力されてしまいます。
このような誤変換を防止するために私はすべての辞書登録に「@」を付けています。
先ほどの例で言うと、
「バイタル@」⇒「BT:、HR:、RR:、BP:/、SpO2:(RA)」
と登録しています。

@をつけることでだいぶ誤変換が減りました
辞書登録の例、10選
実際にカルテ記載がはかどった辞書登録を10個紹介します。カルテ記載だけではなく、指示簿の入力などもかなり捗りますよ!
「そーぷ@」⇒「【S】【O】【A】【P】」
【S】【O】【A】【P】という文字列、意外と入力するのが大変です。
特に【】のところ、鍵かっこを入力してSpaceで変換して、その間にアルファベットを入れて、、、。
意外とめんどくさいですが、患者さんを見るたびにカルテ記載で使う文字列です。
辞書登録しちゃいましょう♪
「ばいたる@」⇒「BT:、HR:、RR:、BP:/、SpO2:(RA)」
バイタルも毎日書きますよね。これもアルファベット大文字を入力したり記号を入力したり煩わしいので辞書登録必須です!
「q12h@」⇒「12時間ごとに投与」
抗菌薬や痛み止めなど、〇時間ごとに投与するように指示簿に入力する場面意外と多いと思います。
ドイツ語記載でq〇hで〇時間ごとに投与という意味になります。
これを用いて、q4h、q6h、q12h、q24hなど時間ごとに辞書登録を作っています。
「いらい@」⇒「平素よりお世話になっております。紹介いたします患者様は、」
他科コンサルの依頼文を書くときに重宝します。
「平素よりお世話になっております。紹介いたします患者様は、」までは毎回入力する定型フレーズですがすごく長いので、辞書登録の活用のしがいがありますね!
「じゅんないちーむ@」⇒「循環器内科 石井、太田、村上、中村、滝口、研修医 みのやま 拝」
依頼文の終わりに、自分たちのチームの医師の名前を書き連ねる場面あると思います。毎回一人一人思い浮かべて、しかも年次の順番を気にしながら書くのは疲れますよね。
これも辞書登録しちゃいましょう!
「ばいしすてむ@」⇒「【意識】【呼吸】【循環】【腎・電解質】【消化管】【内分泌】【血液】【感染】【予防】【デバイス】」
バイシステムはICU管理において臓器別に患者の状況を整理する際に用いるとても便利なカルテ記載方法です。
各項目を入力する手間が省けますよ!
「ほんあさ@」⇒「本日朝分は病棟に上がり次第内服可」
入院中の患者に新しく内服薬をオーダーする時によく使う文章です。
ex.6/1よりアムロジピン5mg内服開始、本日朝分は病棟に上がり次第内服可
「きゅうへんじ@」⇒「心マ:、挿管:、DC:、透析:、昇圧剤:、輸血:(2025// Dr. IC記事参照)」
急変時コードを書く手間が省けます
「はいよう@」⇒「入院中の廃用予防のためにリハビリのご介入をよろしくお願いいたします。」
長期入院が予想される患者の場合はほぼ必ずPT(理学療法士)にリハビリ依頼すると思います。患者の状態についてはそれぞれ書いて、最後の依頼する文章は毎回全く同じなので、辞書登録しちゃいましょう!
「める@」⇒「(自分のMailアドレス)」
これはカルテ上ではないですが、、、。
日頃、インターネット上で自分のメールアドレスを打つ場面はたくさんあると思います。ログインしたりチケット申し込みをしたりする時に毎回0.1秒で入力できるとスムーズです♪
以上!
辞書登録しておくと便利なフレーズ10選でした!
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